music&fiorentina...


by 708-z

東京中心主義論

東京と地方
言わずと東京には日本各地(世界中から)多くの人が就職、進学などのためやって来る。全てが集まる街東京。しかし、われわれの周りには、知らず知らずのうちに東京中心主義が浸透している。

東京は政治、経済のみならず、文化発信の中心でもある。テレビ、雑誌等のメディアも東京中心主義であることは否めない。テレビの話題も東京を基準として語られている。雑誌においてもそうだ。例を挙げるならファッション雑誌で東京のショップが多く取りあげられている事が挙げられるだろう。このことには、東京にショップが集中していることと、東京で流行るならば全国でも流行ることが関係している。音楽でもインディーで活動しているバンドは、メジャーデビューを目指して東京へ進出する。東京で名を売れば、メジャーデビューが近づくまたは、メジャーで活動するには東京を拠点とすることが求められるのだ。そして、80年代バンドブームとその後の渋谷系ブームは、完全に東京中心のムーブメントだ。バンドの活動とファン層が街やその沿線で明確に表されていた。見方を変えるならば、渋谷系などは外資系レコード店やマニアックなレコード店が、世界にも例を見ないほどの多く存在していた渋谷だからこそ誕生したとも言える。

ネットが中央と地方の差を埋める、などという事が言われている。果たして本当にそうであろうか。疑問だ。ネットはどんなに革新的なメディアであろうと、バーチャルな体験しか提供できない。生の臨場感はそこにはない。四六時中端末を前にしているのでないので、時間の感覚もリアルではない。生の体験を求めるのであれば実際の場に居合わせることは絶対条件だ。ネットには限界がある。やはり生の体験においては、それがより多く存在する東京は優位だ。ネットが中央と地方の差の根源である生の体験を補完できるとは思えない。やはり、ネットが東京中心主義の解消にはならない。余談だが、ネットの世界で知らない人はいないと言っても過言ではない「2ちゃんねる」にも東京中心主義な側面がある。なぜなら、この「2ちゃんねる」というネーミング自体が、東京中心主義だからだ。東京の地上波放送の2chはなにも映らない。そこであの巨大掲示板はその2chにあたるものだいうことで「2ちゃんねる」という訳なのだ。

となると、はやはり全ての中心が存在する東京は強い、手強い。こうして多くの人が結局そこへ行くことになる。生の体験のために。

東京中心主義は、日本の社会構造に密接に関わり存在している。しかし、それが意識されることは少ない。個人的には、東京という大都会への憧憬が理想の「東京」を産みだし、そのことによってそれをよしとしている部分があると思う。
地方は周縁に追いやられている。しかし、自分を含めて生の体験を求めて「東京」へと向かうことを希望する人は多い。

そんな自分に対して戒めも込めて、東京中心主義が東京を魅力的な場であるということを増幅させていることを心に留めておきたい。そして、地方もその場にしかない生の体験が存在する、オモシロイ場であるということとともに。
[PR]
by 708-z | 2007-01-16 01:25 | other